濱崎先生が旅立たれたと伺い、突然のお別れにまだ受け入れがたいものがあります。
濱崎先生は、初めてお会いしたときから気さくで温かく、一度先生につかせていただくと、技が変わっても途切れることなく 連続して相手をしてくださり、ご指導くださいました。
小柄なお身体からは想像できないほど、どんな相手でもビシバシと投げられるその姿は圧巻でした。その姿を目の前で見て、
「開祖も濱崎先生のような雰囲気をまとっておられたのだろうか」
と、ふと思ったことがあります。
とりわけ印象に残っているのは、体の転換について教えていただいたときのお言葉です。
「指の向きが大事だ。指先から氣が出ている。転換したい方向に指先が向いていないといけない。」
意識の流れ、氣の方向、指先のわずかな向きが技に影響を与えることを教えていただきました。
また、今せいぶ館に掲げている私の名札は濱崎先生が書いてくださったものです。
当たり前に目にしていた名札が、これからは先生の存在を思い出させてくれる形見となりました。きっとこれから名札を見るたびに濱崎先生のことを思い出すと思います。
コロナ以降に一度だけ濱崎先生の稽古があり、参加できたことが今思えば本当にありがたい時でした。
濱崎先生、本当にありがとうございました。
心より、先生のご冥福をお祈り申し上げます。