合気道 神戸せいぶ館|合気会|笑顔があふれる楽しい道場

せいぶ館UK

中尾先生ご夫妻イギリス出張稽古 2016年

今年もついに待ちに待ったこの日がやってきました。いよいよ、というこの時期
(およそ一週間前)から稽古をするメンバーたちの目の色が変わり始め、普段と
はちょっと違う熱のこもった稽古が繰り広げられています。私も中尾先生ご夫妻
が到着する2〜3日前からは、楽しみで、ドキドキして、緊張して、普段とはだい
ぶ違う熱の入れようで家の掃除をしちゃったりしています。笑。

9月22日(木)
3日ほど前からすでにドイツ入りされていて、今日の夕方にイギリス入りされる
中尾先生と明子さんをお迎えするために、午後2時ごろ家を出て、空港へと向か
います。いつもやったら空港の近くで働いているブラちゃんが一人で出迎えをし、
私は家でごはんを作って待っているパターンやったんですが、今年はお休みを取
っていたブラちゃんとそろってお出迎えさせてもらう予定です。道はスイスイで
快適。予定通り空港に着いて、飛行機の到着を待ちます。空港で誰かの到着を待
つ、という状況は、ものすごくワクワクしますねぇ。表示板に「arrived(到
着)」と表示されたあたりから、もうすでに大興奮状態やった私は、「bag
arriving(荷物受け取り開始)」の頃にはもうじっとしていられず、出口のあた
りを行ったり来たりしまくりです。それでもなかなか中尾先生ご夫妻の姿は見え
ません。まだかなぁ〜、荷物が出てくるのが遅いんかなぁ〜、先生の荷物って段
ボール箱やからかな〜、いや、待てよ。ほんまにドイツから飛行機に乗れたんや
ろか。大丈夫やろか・・・。          結局飛行機が到着してからお
よそ1時間後、私が興奮しすぎてヨレヨレに疲れたころに、ようやく先生方ご夫
妻の姿が現れたのでした。(入国審査でずいぶん並んだそうです。)
この時間、高速道路は通勤ラッシュで大渋滞。もう全然動いてない状態やので、
仕方なくクネクネの下道を走ります。しかも今日は到着早々稽古があるので、運
転手のブラちゃんはそれに間に合わせようとぶっ飛ばします。朝からずっと移動
でお疲れやった中尾先生と明子さんは、あまりの揺れで寝ることもできひんか
な・・・。ん?と横を見ると、明子さんがリュックを枕に座席にほぼ横たわる状
態になり、揺れで時々座席から転がり落ちそうになりながらも爆睡してはるよう
です。笑。
予定では稽古開始までに2時間ほどの余裕をもって到着するはずやったんですが、
結局ホテルに着いたんが、稽古が始まる40分ほど前。ほとんど休憩する間もなく、
すぐに道場へと向かいます。
そこからはもう素晴らしかったです。中尾先生も明子さんも、旅の疲れは一切見
せず、楽しぃに、熱心に、集中して稽古すること1時間半。汗と笑顔がいっぱい
の、ほんま、あっという間の時間でした。
稽古から帰ってからは、久しぶりのギネスで乾杯。その後白ワイン、赤ワインと
続いて、お開きになったのは夜11時過ぎのことでした。お元気やなぁ〜。
9月23日(金)
朝はゆっくり。そしてお昼頃、近所の街に最近できたトルコ料理ランチをしに出
かけます。ここでは島国のクセにショボい魚料理ばっかりのイギリスでは珍しく、
大きなタコ足が食べれるんですよ。「もし時間があったら一緒にどない?」と声
をかけていた私の友達も集合し、中尾先生は熟女たちに囲まれてのランチです。
笑。
トルコ料理はシンプルでなかなか美味しいんですが、どれもこれもにオリーブオ
イルがかかっていたので、中尾先生にとってはかなりブーっなランチになってし
まいましたが、おばちゃんたちとのおしゃべりに花が咲き、その後お庭が素敵な
もう一人の友達の家に寄ってわらび餅をよばれ、楽しい時間を過ごしました。
そして夜は合気道の稽古です。今日は平日ということもあって人数が少なかった
ので、杖を使って身体の動かし方を学びます。普段あまり杖を使って稽古してい
ない私たちにとっては何もかもがチャレンジでした。どうしても力で杖を動かし
てしまいがちなんですが、杖の動きとしてはまっすぐ縦と真横。それだけ。力を
抜いて(これがなかなか上手くいかへん。)、相手の攻撃を受け取って返す。難
しい・・・。ぐっと集中して、あっという間に時間が過ぎていきました。
夜ご飯は鯛と野菜を蒸したもの。それからライスヌードル入りのスープ。生ハム、
オリーブ。和洋折衷です。笑。今年6月にせいぶ館で初段の審査をして頂いたミ
ラがチェコからかけつけ、彼女も加えて合気道談に花が咲きました。

9月24日(土)
朝からなんやピリピリとした緊張を感じます。そう、今日は朝から稽古。そして
昇級昇段審査です。それにしてもみんなめちゃめちゃ緊張してるなぁ。笑。
そんな緊張を感じなくなるように、考える間もないように、まずはとにかく稽古、
稽古。皆ひぃ〜っ、ふぅ〜っと悲鳴をあげつつ、必死に稽古に食らいついていき
ました。
審査では、緊張しすぎてガチガチのメンバーもおり、落ち着いているメンバーも
おり、笑みが止まらないメンバーもおり・・・、といろいろでしたが、皆上手い
事できていたんやないでしょうか。審査を受けた全員が合格させてもらうことが
できました。みんな、おめでとう。
午後からは我が家でバーベキューパーティー。主役でスペシャルゲストなはずの
中尾先生と明子さんに魚を捌いて頂いて、魚もあり肉もあり、友達が持ち寄って
くれた手作り豆腐や燻製したサバやソーセージもあり・・・、かなり豪華なバー
ベキューとなりました。
中尾先生ご夫妻が日本から持ってきてくださった一升瓶を開けて皆で乾杯し、そ
れぞれが合気道の想いを語るスピーチをし、とても楽しい時間を過ごすことがで
きました。
中尾先生ご夫妻がこうしてイギリスに来て下さるようになってから早や6年。中
尾先生の合気道に惚れ込んで、とにかく真面目に合気道に取り組むブラちゃんが
率いるせいぶ館UKのメンバーも、徐々に中尾先生や明子さんの稽古やお人柄に馴
染んでき、先生方もメンバーたちのことを理解してくださるようになり、いい信
頼関係とまとまりができてきたなぁ、と思います。ほんまにありがたいことです。
これからも感謝の気持ちを忘れず、一生懸命、楽しく稽古に励んでいこうと改め
て思いました。

9月25日(日)
今日は大きな道場で、他の道場の人たちも招待してのセミナーです。先生方をホ
テルまで迎えに行こうと家を出ると、目の前には大きな虹がかかっていました。
それだけでなんだかうれしい気持ちです。
セミナーには他のクラブの人たちが10人ほど加わって、みっちり3時間の稽古で
した。必死で食らいついていく時間。あっという間です。これがイギリスでの中
尾先生と明子さんとの今年最後の稽古やと思うと一分一秒が惜しく、疲れを忘れ
て集中します。      稽古後には10年前に日本のせいぶ館で稽古していた
ロス、新しく意気投合したウィンブルドン道場のメンバーたちとビールを飲んで
交流しました。
夕飯はローストディナー。チキン、ラム、ガモン(豚)を焼いてワインで乾杯。
今年の稽古や審査を振り返り、また来年に向けての稽古の課題を話しました。今
年の稽古はこれでおしまい。早かったなぁ。あっという間やったなぁ。それでも
充実した思いでいっぱいになりました。ほんま、ありがとうございました。

9月26日(月)
ミルトンキーンズのホテルをチェックアウトし、今日はロンドンに向かって出発
します。途中コストコで買い物し、お昼を雰囲気のある素敵なパブで食べて、空
港の近くのホテルにチェックイン。そこから電車でロンドンに入って、まずは
ヨーロッパ一高いビルのシャードに上ります。上から見る景色は「すごい」の一
言。ロンドンの有名な建物が一望できます。ロンドンアイにタワーブリッヂ、あ、
あそこはオリンピックスタジアム。お天気も良くなって、上からのロンドンを堪
能しました。
今年のミュージカルは「チャーリーとチョコレート工場」。古くて素敵な劇場で
観るこのミュージカルは、映像も駆使したモダンなもので、なかなか楽しい仕上
がりでした。
私はこの後ミルトンキーンズまで電車で帰り、中尾先生ご夫妻とブラちゃんは
ヒースロー近くのホテルに帰ります。ホテルに帰り着いたのは夜11時をまわって
いたかな。明日の朝は早い(5時起き)スタートです。お疲れ様でした。

ブラちゃんによると、この日の真夜中3時前、宿泊客のアホな誰かが部屋の中で
タバコを吸って火災報知器が鳴り響いたそうです。これで宿泊客全員が起こされ
て避難させられたそうな。そしてその後5時起きで空港に向かったそうな・・・。
ほんま、大変でしたねぇ。それでも朝7時の飛行機に乗ってまずはドイツに飛び、
そこからフィンランドのヘルシンキに飛び、そしてそこから関空へと飛ばれたそ
うです。長い長い旅、ほんまにお疲れ様でした。

以上が今年のイギリス出張稽古の内容です。忙しくて、慌ただしくて、大変やっ
たけど、ほんまに充実していて楽しかったなぁ。
先ほども書いたんですが、中尾先生方が一年に一回、こうして遠い遠いイギリス
まで足を運んでくださるようになって、今年で6度目になります。えっ?6度目?
ほんまですか?もうそんなになりますか?と今までに観たミュージカルを数えて
みたら、ほんまに6度目でした。笑。合気道を一緒に稽古するためだけに、遠い
遠いイギリスまで6年間も足を運んでくださる中尾先生。大きなイギリス人相手
に、ニコニコ軽々稽古をこなす明子さん。合気道はもちろんのことですが、それ
だけでなく先生方の生き方、夫婦のあり方、食べること、話すこと、笑うこと、
折り紙、スーツケース代わりの段ボール箱、いつものビーチサンダル・・・と、
一緒に過ごさせてもらうすべての時間が、私たち家族やせいぶ館UKのメンバー、
友人たちに大きな影響を与えていることは確か。ありがたいことや、と感謝して
もしきれない気持ちでいます。またこれから来年に向けて、コツコツ、楽しく、
一生懸命に稽古をがんばっていきたいと、改めて思いました。

ほんまにありがとうございました。
                                 明子

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