〜継続が価値を創る〜
帰り際に、演武会に来るのはもう5回目だとN君がドヤ顔で言ってきた。その場で
私は、それは恐れ入ったと反応したのだが、帰宅してから調べてみると、自分は
なんと6回目だった。
さて、演武会で東京に定期的に来だして以来、翌日には在京の友人を集めては同
窓会を毎年開いている。つまり、こちらも6回目である。今回彼らが毎年この時
期に皆で集まるのを楽しみにしているらしいことに気が付いた。もともとは、お
金と手間をかけて行く東京旅行を目いっぱい楽しいものにしようと思いついた、
“自分のための”アイデアだったのだが、いつの間にか他人にとっての魅力ができ
ていた。皆が毎年の少しずつの変化を報告する場となったのが価値を持った。こ
れからもずっと続けたいと思った。
話は変わるが、小生、数年前からバイオリンにも手を出している。今2巻目だが、
教科書の最後の課題を見ては、この音符がいっぱいの曲にはいつになれば辿り着
くことやらと思っていたが、今、そこを練習中だ。3巻目では、いよいよバイオ
リンらしいテクニックを色々と学んでいく。今言えるのは数年ずっとやってきて、
そこまでたどり着けたという実績と、ようやくこの楽器の魅力の本丸に挑戦でき
るという価値を手にできていることだ。
合気道は2段に成れたが、ようやく最近、技が効くのを感じられる時もあるし、
まだまだちっとも会得できていないなと感じる時もある。合気道は初段からが面
白いという言葉を度々耳にするが、少なくともそこは同意できるようになってき
た。(だれがどう言おうとも!)そうなったことは、合気道をずっと継続してき
たことにより手にした価値だろうと思う。
どの価値もまるで予期などしていなかった。ある時、そこにあるのに気づいただ
け。