イギリスの現状をもう少し詳しく書いてみました。
イギリスのロックダウン生活の一部です。
私たちが暮らしているのはミルトンキーンズというベッドタウンなので、ロンドンのように人や建物が密集しているわけではありません。だから都市で暮らす人とは比べられないほどゆるっとしていると思います。それでも例にもれず、ロックダウン前にはスーパーでの買い占めも起こりました。
今はロックダウン生活3週目です。この週末はイースターホリデーで、普段は家族が集まるけれど、今年はたとえ家族であっても、他の家への行き来は禁止されているので、ひっそりと自分の家で過ごすのみです。こういうの、私たちは一緒に暮らす家族がいるからいいものの、一人暮らしのお年寄りは大変やと思います。
さて、ロックダウンに入り、一時はものすごかったスーパーの買い占めは少しずつ収まっています。ですが入場制限があって買い物には行列が必須です。多くの人はオンラインの宅配を利用していますが、これも待ち時間が長いです。でも私は病院勤務なので、買い物を優先してくれる特別時間があり、身分証明書をみせると開店前のスーパーに入れてくれます。
ロックダウンの中、1日一回の散歩のみ許可されています。散歩なので、ピクニックをしたり、芝生に座っておしゃべりすることは許されていません。ちょっと立ち止まって出会った人とおしゃべりするだけで警察官が飛んできて注意を受けます。人はただ歩いて、できるだけ他の人とすれ違わないようにしています。そんな中、私たちは約1時間をかけて近所を歩くようにしていたり、庭で木刀の素振りやゴルフのチッピングをしています。ゴルフコースも閉まっているので、ゴルフができないのがつらいです。
そんな中、今私が必死に取り組んでいるのがマスク作りです。日本とは違ってイギリスにはマスクをする習慣がないんです。むしろマスクをするのは顔を隠す悪人か、めっちゃ失礼な人、ととらえられます。だからこのウイルスが流行り出したときも、私はマスクをしませんでした。アジア人でマスクをしていたら、格好の攻撃対象になるからです。でも今の状況になり、マスクをする人が増えてきました。でもこっちではマスクが買えないので、皆DIY用とか、ガスマスク!とかをするんですね。そこでこれは日本人の私がやらなあかん!とマスクを作り、職場の人に配り始めました。これからもどんどん作っていきたいと思っています。
さて私は病院の乳がんクリニック勤務です。スクリーニングのマンモグラフィー検査は中止ですが、その他のがん検診は続行中です。医療用マスクとエプロン、手袋で対応しています。
病棟勤務の友達によると、状況はかなり厳しいようです。彼女自身も感染し、なんとか克服したところです。こういう状況で病院に行くのは正直怖いです。毎日よっしゃ!と気合を入れて向かいます。
イギリスでは毎週木曜日の夜8時に、皆が外に向かって拍手をします。これは病院で働く人たち、スーパー勤務の人、学校で病院勤務の親を持つ子供たちを預かってくれる先生たち、宅配の人への感謝です。こういうのはええなぁ、と思います。
このウイルスはとにかく感染力が強いです。どのように感染するかもまだ確かではありません。接触感染やと言われているけど、空気感染の扱いでいいと思います。でも、もし感染しても、ほとんどの人は無症状か軽症です。だから手洗いして食事して、よう寝てたら大丈夫。でも確実に重症化する人もいて、重症化したら人工呼吸器がないと息ができひんようになって大変なことになります。その重症化する人の数が多かったり、一気に増えたりすることで医療がおっつかなくなるのが一番大変なことです。
ただこのウイルスもいつかは絶対に収まります。ただ時間がかかる。抗体を持つ人が増え、有効なワクチンが発明されるまで、きっとまだまだかかるでしょう。それまでイギリスも日本もお互い頑張りましょう。そしていつかまた会えるのを楽しみにしています。
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