この度は五段位を頂き、まことにありがとうございます。これまでに至る道を標し導いて下さった先生方、沢山の稽古仲間の皆様に深く感謝いたします。
高校生の時に漫画「ハリスの風」を読んで、初めて「合気道」という言葉に出会いました。山の上から転がり落ちる巨岩をとっさにかわした主人公に、和尚様が「それぞ合気の心ぞ!」と諭すシーンです。
短大入学後、偶然にも一駅隣に合気道の道場を見つけて入門。それから夢中になっている時もあれば、他の目新しい趣味に心を魅かれたりすることもありました。そして子育て、体調、仕事等々、本当に休み休みながらも「やめてしまう」という選択肢は無く、合気道は隠れた心のよりどころのように存在し、今日に至っています。
そのような稽古の仕方ですから、続けて道場に通っている時でも、他の方々は日々進歩されているのに、私はいつまでも力が抜けなかったり中心がとらえられなかったり、あまりの下手さに稽古がストレスになりつらく思う時期もありました。
合気道をしながらも合気道に全く近づけないもどかしさを感じていましたが、今、良い方に考え直すと「できていない自分に気付く」ことが、続ける力になっていたのかもしれません。
また、コロナの影響で暫く離れていたのですが、先日、久しぶりに稽古をしました。この間ジムに通っていたことや、間が開いていても筋肉痛にならない変な自信もあり、つい2コマの稽古を。
翌日、太もも・お腹・首にけっこうな筋肉痛が!ジムで作る筋肉は、いくら記録を更新しようが、転んでは起きる合気道の運動には全く及ばないようです!
姿勢が美しいと技が効く、技が効くと気持ちの良い稽古ができる、良い稽古ができると相手も楽しい、そして心が美しくなる、、と教えて頂いた言葉を忘れず、これからも精進して参りたいと思います。
海外との交流も多く、開かれた自由な気風の素晴らしい道場や、先生方、稽古仲間の皆様、、恵まれた環境を大変幸福に思います。これからも末永くよろしくお願い致します。