合気道 神戸せいぶ館|合気会|笑顔があふれる楽しい道場

Fw: 第62回全日本合気道演武大会 感想文 asa

2025年5月24日(土) 第62回全日本合気道演武大会に参加させていただきました。

私はかなり緊張しやすいタイプで、普段のせいぶ館の稽古でも、指導者の方に前で受け身で使っていただいている時には緊張しています。
そんなことがあるので全日本という大舞台で緊張しないわけがなく、会場の広さ、照明、放送の響き、客席の人の数、太鼓の音、空気感に毎年圧倒されます。
今回も例に漏れずだったのですが、その中でも演武中は以下の2点を意識するようにしていました。

・とにかく相手と繋げ続ける
・身体を固めない

過去の成功体験や失敗体験、「上手な受け身、正しい受け身をとらねば」といった意識、「普段の稽古通りの動きができれば大丈夫だ」といった自身への言い聞かせ等々は忘れ、とにかくその2点だけを意識していました。
その結果全てが上手くいった…ということはなく、多くの課題が残る形にはなりましたが、とても良い経験になりました。

その経験の中でも特に興味深かったのが、緊張感と自身の欲、パフォーマンスのバランスです。
私は今回、複数の演武に参加させていただきました。私が緊張しやすいとはいえ短時間で複数回似た経験を積めば、慣れもあるので後半ほど緊張の度合いは下がっていきました。
そうした時に、緊張感の助けもあり忘れていた思いが私の中で蘇ってきました。私の中で「以前の成功体験をなぞるのだ」「上手な受け身を取らねば」という欲が蘇るほどに、演武中の私のパフォーマンスは落ちていきました。

「ヨーロッパでも、合気道は動く坐禅、動く瞑想法であると言われております。」という言葉が多田師範の演武の際に放送で流れていました。今回の経験はそれに少し通ずるところがあるのではないかと私は感じました。
過去の経験や自身に対する未来の評価を気にかけるのではなく、今この瞬間の出来事に意識を向ける、ということの重要性に気付いたように思います。

今回の演武大会で持ち帰ってきた技術的、肉体的課題と共に、じっくり自分の心と向き合いながら、また一年研鑽に励みたいと思います。

上部へスクロール